累乗根って何?」という高校生の皆さんへ。
東大卒講師歴20年の管理人が分かりやすく説明します。
累乗根の前に、「指数法則(復習)」が出来るようにしておきましょう。
累乗根の意味
まず暗記!
aのn乗根=n乗するとaになる数
「aのn乗根」のうち、正の実数の方を「$\sqrt[n]{a}$」、負の実数の方を「-$\sqrt[n]{a}$」と書く
例$\sqrt[n]{a}$
●2乗すると9になる数=「9の2乗根」
=3と-3(2つの実数解) 実数解のプラスの方を「$\sqrt[2]{9}$($\sqrt{9}$)」,-実数解のマイナスの方を「-$\sqrt[2]{9}$(-$\sqrt{9}$)」と表す
●3乗すると27になる数=「27の3乗根」
=実数解一個(3)と虚数解二個。実数解を「$\sqrt[3]{27}$」と表す
$\sqrt[4]{81}$→4乗すると81になる数=「81の4乗根」
=実数解二個(3,-3)と虚数解二個。実数解のうちプラスの方を「$\sqrt[4]{81}$」マイナスの方を「-$\sqrt[4]{81}$」と書く
このように「aのn乗根」はnが奇数か偶数かで実数解の個数が異なる。
◆nが奇数の場合→aのn乗根の実数解は1つだけ存在する。それを「$\sqrt[n]{a}$」で表す
◆nが偶数の場合→aが正か負かで分かれる
◇aが正の場合→aのn乗根の実数解は2つ存在する。プラスの方を「$\sqrt[n]{a}$」マイナスの方を「-$\sqrt[n]{a}$」で表す
◇aが負の場合→aのn乗根の実数解は無い。
aのn乗根の実数解のまとめ
n\a aが正 aが負
nが奇数 実数解は$\sqrt[n]{a}$の1つだけ
nが偶数 実数解は$\sqrt[n]{a}$と-$\sqrt[n]{a}$の2つ。 実数解無し
ルートの消し方の基本
(n乗するとルートは消える)
まず暗記!
●$\sqrt[n]{a^n}$=a ●$(\sqrt[n]{a})^n$=a
(手順)
まずルートの中を素因数分解して、nと同じ累乗が作れないかを見ること。
覚えておくべき数
●$2^1$=2 ●$2^2$=4 ●$2^3$=8 ●$2^4$=16 ●$2^5$=32
●$3^1$=3 ●$3^2$=9 ●$3^3$=27 ●$3^4$=81
●$5^1$=5 ●$4^2$=25 ●$3^3$=125
公式チェック
例題1
$\sqrt[3]{125}$=?
例題2
$\sqrt[3]{343}$=?
例題3
$\sqrt[3]{216}$=?
例題4
$\sqrt[3]{-8}$=
ルートの中にマイナスがあるのは(まだ)許されないので注意
覚えておく!
nが奇数で、ルートの中にマイナスがあったら、
$\sqrt[n]{-a}$=$-\sqrt[n]{a}$
を使ってルートの中をプラスにする
累乗根の計算規則
絶~っ対暗記!
●$\sqrt[n]{a}\sqrt[n]{b}$=$\sqrt[n]{ab}$
●$\frac{\sqrt[n]{a}}{\sqrt[n]{b}}$=$\sqrt[n]{\frac{a}{b}}$
●$(\sqrt[n]{a})^m$=$(\sqrt[n]{a^m})$
●$\sqrt[m]{\sqrt[n]{a}}$=$\sqrt[mn]{a}$
↑これらの計算規則↑を使って
$\sqrt[n]{a^n}$=a を使えるように変形していく
掛け算
$\sqrt[n]{a}\sqrt[n]{b}$=$\sqrt[n]{ab}$
例題1
$\sqrt[4]{27}\sqrt[4]{3}$=
例題2
$\sqrt[3]{12}\sqrt[3]{18}$=
例題3
$\sqrt[5]{3200000}$=
例題4
$\sqrt[3]{0.027}$=
例題5
$\sqrt[5]{0.00032}$=
割り算
$\frac{\sqrt[n]{a}}{\sqrt[n]{b}}$=$\sqrt[n]{\frac{a}{b}}$
例題1
$\sqrt[3]{\frac{1}{8}}$=
例題2
$\frac{\sqrt[3]{243}}{\sqrt[3]{9}}$=
累乗
$(\sqrt[n]{a})^m$=$(\sqrt[n]{a^m})$
例題1
$(\sqrt[4]{16})^2$=
例題2
$(\sqrt[3]{10})^2$=
二重累乗根
$\sqrt[m]{\sqrt[n]{a}}$=$\sqrt[mn]{a}$
例題1
$\sqrt[2]{\sqrt[3]{64}}$=
例題2
$\sqrt[6]{27}$=