場合の数/確率のまとめ

場合の数(基本)

場合の数え方には「順列」と「組み合わせ」があります。その区別をきちんとつけましょう。

順列…順番の違いを区別する
(例)
場合の数…順番の違いを区別しない
(例)

順列nPr

n個からr個選んで並び替える(並べ方)
→n×(n-1)×(n-2)…×(n-(r-1))
→➀×(n)×n)(…×(-r-n1))

例えば「10P3」の場合は10から1ずつ小さい数を3回かけて、10×9×8=720 と計算します。

(例)5個のアイスから3個選んで縦に積む
(例)5人からリレー選手の一番手二番手アンカー3人選ぶ
(例)1から5までの数字から3つ選んで3ケタの整数を作る

解答を表示

5P3=5×4×3=60通り

特に、n個全部を並び替える場合
→n×(n-1)×(n-2)…×1
n!「nの階乗かいじょう

 

組み合わせnCr

n個からr個選ぶだけ(選び方)
→順列に比べると、r!(=r×(r-1)×(r-2)…×1)個の場合を重複カウントしているので、r!で割る。
→nCr=nPr!

この「順列を重複カウントで割る」というのは重要な考え方!

(例)5個のアイスから3個選んで皿に盛る
(例)5人から代表チーム3人を選ぶ
(例)1から5までの数のうち好きな数を3つえらぶ

解答を表示

5C3=5C2=5×42×1=10通り

★簡単にする方法
10C9=10C1
(10個から9個を選ぶのは「選ばない1個」を決めても同じ)

公式の利用(人数指定のある組分け)

「◎人を◎部屋に●人ずつ分ける」というような人数指定のある組分け問題はnCrの積を使う。

部屋に区別がある場合

(例1)6人の生徒をABC3つの部屋に2人づつ分ける場合

解答を表示

6C2×4C2×2C2=6×52×1×4×32×1×2×12×1=90通り

(例2)5人の生徒を部屋Aに2人、Bに2人、Cに1人分ける場合

解答を表示

5C2×3C2×1C1=$\frac{5×4}{2×1}$×$\frac{3×2}{2×1}$×1=30通り

(例3)6人の生徒を部屋Aに3人、Bに2人、Cに1人分ける場合

解答を表示

6C3×3C2×1C1=$\frac{6×5×4}{3×2×1}$×$\frac{3×2}{2×1}$×1=60通り

 

部屋に区別がない場合

部屋に区別がない場合は「区別がある場合の答え」を「人数が同じ部屋の数」の階乗(!)で割る(重複カウントを割って減らしている)

(例4)6人の生徒を区別の無い3つの部屋に2人づつ分ける場合

解答を表示

人数が同じ部屋が3つあるので、(例1)を3!で割る

6C2×4C2×2C2÷3!=$\frac{6×5}{2×1}$×$\frac{4×3}{2×1}$×$\frac{2×1}{2×1}$×$\frac{1}{3×2×1}$=15通り

(例5)5人の生徒を区別のない3つの部屋に2人、2人、1人と分ける場合

解答を表示

人数が同じ部屋が2つあるので、(例2)を2!で割る

5C2×3C2×1C1÷2!=$\frac{5×4}{2×1}$×$\frac{3×2}{2×1}$×1×$\frac{1}{2×1}$=15通り

(例6)6人の生徒を区別のない3つの部屋に3人、2人、1人と分ける場合

解答を表示

人数が同じ部屋がないので、割り算は必要ない。(例3)と同じ答え

6C3×3C2×1C1=$\frac{6×5×4}{3×2×1}$×$\frac{3×2}{2×1}$×1=60通り

 

「5人を3部屋に分ける」のように人数の指定がない場合はけっこう複雑です。余裕がある人は別記事「組分け問題全8パターンの解き方」を見て下さい。

 

場合の数の公式(応用)

円順列

円形に並べる場合です。円形にr個並べると同じ形がr個出来るのが特徴。r個を重複カウントしていることになる。

例えば、r=3の場合
同じ並び(●→○→◉)が3つできるので
重複カウントが3つになる

一般

n個からr個選んで円形に並べる場合
→通常の順列の答えnPrを重複カウントrで割れば良いから、nPr

(例)7人から4人選んで丸テーブルに座らせる

解説と解答を表示
7P4÷4=$\frac{7×6×5×4}{4}$=7×6×5=210通り

特別

特にn人全員を円形に並べる時は、同じ形がn個できるので n!÷n=$\frac{n×(n-1)×(n-2)…×1}{n}$=(n-1)×(n-2)…×1
=(n-1)!

例題

7人全員を丸テーブルに座らせる

解説と解答を表示
(7-1)!=6×5×4×3×2×1=720通り

 

数珠じゅず順列

円順列に加えて裏返したものも同じと数えるので、r×2パターンを重複カウントしていることになる。
円順列と比べて重複カウントが2倍なので、答えは半分(÷2)になる

r-3の場合、r×2=6パターンが同じ。
重複カウントが6になる。

n個からr個選ぶ数珠順列は→(nPr)÷2
特に、n個全部で作る数珠順列は→(n-1)!÷2

 

同じものを含む順列(「アルファベット順列」)

同じ種類のものp個q個…を含む合計x個のものを並べ替える
同じ種類の個数の階乗(!)ずつ重複カウントがあるので、順列を重複カウントのかけ算で割る
$\frac{x!}{p!×q!…}$

(例)aを3個bを2個含む合計6個の「a,a,a,b,b,c」を並び替えて単語を作る

解答を表示

6!3!×2!=6×5×4×3×2×13×2×1×2×160通り

この例がよく載っているので「アルファベット順列」と勝手に名付けました。

 

重複順列

n種類あるものをr個選んで並び替える
→$n^r$
(例1)サイコロを3回振る

解説と解答を表示

63=216通り

(例2)区別がある3箱に色の違う5個の玉を分ける(0個の箱があってもよいOK)
(例3)3種類のアイスを自由に5個選んで縦に並べる(選ばれない種類があっても良い)

解答を表示

35=243通り

 

☆0個の箱や・選ばれない種類が許されない場合

ここからさらに場合分けをして引くことが必要になる。
「組分け問題の解法全8パターン」のパターンAを見て下さい。

 

重複組み合わせnHr

n種類あるものをr個選ぶ
→(n-1)個の仕切りと区別が無いr個のものを並べ替えるので同じものを含む順列(アルファベット順列)と同じ公式になる

(例)abc3種類のジュースを自由に組み合わせて5本買う(選ばない種類があっても良い)
(例)3つの箱abcに5個の玉を入れる(空の箱があっても良い)

解答を表示

3種類→2つの仕切りと5本→空の小箱5個を大きな長い箱の中に入れて並べ替える。左の仕切りの左側にある小箱にはaジュース、2つの仕切りの間にはbジュース、右の仕切りの右側はcジュースを入れる。
((図))
→同じものが2個、5個ある合計7個の並べ替え(アルファベット順列)なので、

7!2!×5!21通り

 

空の箱や選ばれない種類が許されない場合

全く違った考え方になる。
(例)abc3種類のジュースを自由に組み合わせて5本買う(どの種類も最低1本は選ぶこと)
(例)3つの箱abcに5個の玉を入れる(空の箱があってはいけない)

解答を表示

空の小箱5個を大きな長い箱の中に入れる。小箱と小箱の間が4つできる。3種類→2つの仕切りを、小箱の間4つのうち2つを選んで入れる。左の仕切りの左側の小箱にはaジュース、2つの仕切りの間にはbジュース、右の仕切りの右側はcジュースを入れる。
((図))
→4個の間から2個を選ぶので4C2=4×32×1=6通り

二項定理

二項定理

p+q=nのとき、(a+b)nのapbqのapbqの係数はnCq

理由 n個の(a+b)からaかbを選ぶときに、bをq個(aをp個、p+q=n)選ぶ組み合わせの数がnCqだから(nCpでも同じ)

練習問題

 

三項定理

p+q+r=nのとき、(a+b+c)nのapbqcrの係数はn!p!q!r!になる

理由 n個の(a+b+c)からaかbかcを選ぶときに、aをp個,bをq個,cをr個選ぶアルファベット順列なので、n!p!q!r!だから

練習問題

確率

 

試行と事象

 

確率と基本性質

確率

余事象の確率

確率の和(加法定理)AまたはB

確率の積(乗法定理)AかつB

和事象の確率

独立試行の確率

独立な試行

普通は「玉を取り出し」たり「くじを引いたり」したら玉やクジを戻さないので、二回目の玉取り出しやクジ引きの確率は一回目の結果に左右されます。

それに対して、取り出した玉やくじを戻すと、二回目の玉取りやくじ引きの結果は一回目の結果にまったく影響されません。これを「他の試行から独立している」と言います。

問題を解く時は「分母が常に等しい」のが特徴になります。

反復試行の確率

反復試行の確率

n回の試行で「当たり(確率P)」がr回出る確率
=nCr×Pr×(1-P)(n-r)

例えば「サイコロを3回振って1の目が1回だけ出る確率」のように、独立した試行を反復する場合に「当たり(この場合確率16)」が何回か(この場合1回)出る確率です。

まず、3回振って1の目が1回だけ出るような「出方のパターン」を調べます。当たりを「O」ハズレを「X」とすると、条件を満たすパターンは「OXX」「XOX」「XXO」の3つあります。

この3つのパターン(ABCとします)の確率を出して合計すれば(確率の加法定理)答えになります。

まずパターンAです。「O」の確率は16「X」の確率は(1-16)=56なので、パターンA(OXX)の確率は(16)×(56)×(56)=(16)1(56)2になります。
次に、パターンB(XOX)の確率は(56)×(16)×(56)=(16)1(56)2 で、これはAと等しいです!
そしてC(XXO)の確率も(16)×(56)×(56)=(16)1(56)2 と等しいです。
よってABCの確率を合計すると、(16)1(56)2+(16)1(56)2+(16)1(56)2=3×(16)1(56)2 になります。

この式 3×(16)1(56)2  は
当たりのパターン数(ここでは3)
(当たる確率)(当たる回数)(ここでは(16)1)
(当たらない確率)(当たらない回数)(ここでは(56)2)
の3つのかけ算です。これを分かりやすい日本語にすると、

何回か引いてそのうち何回か当たる確率
=(当たりのパターン数)×(当たる確率)(当たる回数)×(当たらない確率)(当たらない回数)
 という公式ができますね。

これを数学の語句に直すと、教科書の公式が出来ます。
まず「n回引いてr回当たるパターン数」は「n回のうち当たるr回を選ぶ場合の数」なので「nCr」です。
次に、当たる確率をPとすると、ハズレの確率は(1-P)になります。
また当たる回数はr回なので、ハズレの回数は(n-r)になります。

以上をまとめると、反復試行の確率=nCr×Pr×(1-P)(n-r) になります。この式を覚えるというよりも、問題文から具体的な式を作れればOKです。

確認テスト

サイコロを5回振って3の倍数が2回だけ出る確率は?
→三つの部分を出してかけ算します。
❶当たりのパターン数は( 5回から3回当たりの回を選ぶので5C3=5C2=5×42×1=10通り)。
❷当たる確率(3の目か6の目が出る)が( 26=13 )で、当たりの回数が( 2回 )
❸ハズレの確率が( 1-13=23 )で、ハズレの回数が( 5-2=3回 )。
→5回中2回3の倍数が出る確率は( 10×(13)2×(23)3=10×2335=80243 )

条件付き確率

例えば、10人の生徒に対して2問のクイズを出したとします。第一問を正解した人が6人、第二問を正解した人が5人、両方正解した人が3人がいた時に、次の確率を求めます。

①第一問を正解する確率→6人10人中=35ですね。

②第二問を正解する確率→5人10人中=12ですね。

③第一問も第二問も正解する確率→3人10人中ですね。

では「第一問を正解した人が第二問を正解する確率」はいくつでしょうか?

これは③とは違うことに注意しましょう。「第一問を正解した人が」という条件がついているので、直感的に両方正解した人第一問を正解した人のうち3人6人中12かな?という気がしますよね?答えとしてはそれで正解です。

ここで、約分する前の分数の分母と分子両方に10を分子として付けて、
10
610

にすると、分母が①の答え(10人中6人)で分子が③の答え(10人中3人)になっているのが分かります。これが「条件付き確率」の公式です。

まとめると、二つの条件がある時に、第一・第二条件をともに満たす確率第一条件を満たす確率が「条件付き確率」になります。

数学用語で書くとこうなります。

条件付き確率PA(B)=P(A∩B)P(A)

確率の乗法定理

条件付き確率の公式の分母を払う(両辺にP(A)をかける)と

P(A∩B)=P(A)×PA(B) となります。これが確率の乗法定理です。

分かりやすく日本語にすると、

「二つの条件を満たす確率」=「第一条件を満たす確率」×「条件付きで第二条件を満たす確率」

になります。まあアタリマエの日本語ですが…

期待値

 

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